ずらりと並ばれた ほとけさま .....。
よ~く 見ますと
一体一体 それぞれ表情が異なるのがご覧いただけますか ???
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実はこちら、仏像の胎内に納められていた版画なんです .....。
京都の浄瑠璃寺じょうるりじ のご本尊、平安後期の国宝.阿弥陀如来坐像の
胎内に入れられ、ずうっと長いこと守られてきたものの一部です。
本来なら日の目を見ることのなかった存在であるとも言えるでしょう。
詳しいことはまだよく解明されておりませんが、50枚ほどを紙縒り(こより)で
綴じたものがたくさん入れられていて、枚数にすると何千とか何万とか
とにかく相当の数が入れられていたそうです。
こういった納入品は本体の仏像と一緒につくられます。
浄瑠璃寺の場合、ご本尊の年代が11世紀~12世紀といわれておりますから
平安後期となります。木版画の誕生は、中国では7世紀、日本では8世紀とされ
てます。この浄瑠璃寺のものは今に残る日本の仏教版画としては最も古いもの
の一つだろうとも考えられています。
浄瑠璃寺の版画には2種類あり
一枚の版木に3列4段.計12体を刻んだ 「十二体一版」 、
それをスタンプみたいに捺していくので 「印仏」 と呼ばれているもの。
もう一つが、一枚の版木に100体刻む 「百体一版」 、
その版の上に紙を置いて摺る 「摺仏しゅうぶつ」 と呼ばれているもの。
「百体一版」の方が少し古いとされています。
ですので「百体一版」のものはお顔が一体一体それぞれ異なります。
可愛らしいお顔の方もいらっしゃれば、
ちょっぴり気取った cool な表情のお方もいらっしゃいます。(笑い)
仏教美術...、と聞きますとなんだかとっても小難しいようにも
感じてしまいますけれど,このあたりのものですとそういった壁も
それほどは感じられないでしょ .....
もしどちらかで目にされる機会がございましたら
じっくりとご覧になられてみてはいかがでしょう。
興味の幅が広がれば,その分だけ人生も楽しめるというもの ....。
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