サンフランシスコ近郊のバ-クレ-にある
Chez Panisse
カリフォルニア.キュイジ-ヌの先駆でもあり、サンフランシスコ.べイエリアでも
最も人気のあるレストランの一つ。
しかし、このレストランのオ-ナ-.Alice Watersさんが真に先駆的だったのは
料理方法ではなく、食材に対する考え方とその調達ネットワ-クであった。
可能な限り近隣の大規模ではない生産者から、有機農法で育てられた野菜や果物を
仕入れる。肉や魚、パンなども、顔の見える個人との関係を築いた上で間違いの無い
ものを集める。そうして手にした旬の材料を食べ頃を見極め、いたってシンプルな方法で
調理していく。いまでは当たり前とされていることだろうが、アリスさんが1971年に
開店した当時、アメリカに於いてそれを実践していたレストランはほぼ無きに等しかった。
バ-クレ-の大学を卒業後、イギリスで教育法方を学び、後にフランスへと渡った
アリスさん。農業や漁業、そして畜産業などを中心としたコミュニティのあり方や
食を中心に据え、季節を意識しながら暮らす家族のあり方に大きな感銘を受け
それがシェ.パニ-スを始める原動力となっていったそうです。
アリスさんが、レストランで働くスタッフや、近隣住民に対して常々語っている
その哲学とは以下のようなもの。
◎季節のものを食べよう
◎地産の持続可能なものを食べよう
◎ファ-マ-ズ.マ-ケットで買おう
◎庭で植物を育てよう
◎節約し、堆肥を作り、リサイクルしよう
◎五感を働かせ、シンプルに調理しよう
◎配慮を持ち、敬意を払ってテ-ブルセッティングしよう
◎みんなで一緒に食べよう
◎食べ物は貴重なもの
◎みんなで一緒に料理しよう
40年も前からこれを問い続けているアリスさん。
現代のシチュエ-ションに置き換えてみても全く古びれず
ぴったり嵌まりますよね ...。
学生時代、一人暮らしを始めたばかりの時分、古書店で偶然手にしたアリスさんの
レシピ.ブック。そこに書かれていたこんな一文を読み、当時の mitate少年
それはそれは大きな衝撃と、感銘を受けたものでした ...。 (笑い)
それがこうしていまへと繋がっていくのですから
出会いってほんと不思議なものです。
人や、ものとの出会いって、偶然などではなくやっぱり必然なのだろう。
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外国に出て、料理修行される若者も多い昨今。
料理方法を学ぶのは勿論だけど、そればかりではなく
その周辺にある様々な事象やフィロソフィ-のようなものも
一つでも多く吸収して戻ってこられ、そしてそういったものの一つ一つを
笑顔で優しく、我々に提供していただけることを切に願って止みません ...。
先日、大阪で友人と食事をしていてなぜかこんな話しになり
Chez Panisseの思い出がふとぼんやり頭の中に浮かんで
きましたので、ブログに書き留めてみました。
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