菱川師宣、喜多川歌麿、葛飾北斎、歌川広重・・・・・・。
日本美術の収集で知られるボストン美術館のコレクションの中に
肉筆浮世絵が700点もあることが判明したのは、今から10年前。
大きな話題になりました。
肉筆浮世絵展 「江戸の誘惑」 では、そのうち約80点の作品が展示
されていますが、そのほとんどはボストンでも公開された事がなく、今回
が初めての展観です。
この里帰りに先立ってボストン美術館では、3年を掛けて修復作業を行いました。
本邦初公開となる、葛飾北斎の「大原女図」は、軸装を全て替える為に,絵から
裏打ち紙を外してみると、そこには、裏彩色という、仏画などに多く使われている
手法が隠されていたそうです。
裏彩色をする事により、濃厚な色彩を厚塗りせずに、表現しようとしたようです。
版画にはない肉筆の鮮やかな色彩を、是非ともその目でご堪能下さい。
江戸東京博物館
12月10日(日曜日)まで。