An End is A Beginning 終わりは 始まり 。。。。。
原美術館の 米田知子展へ出掛けてまいりました 。。。。。
米田知子は、現在ロンドンを拠点に国際的な活躍をしている気鋭の写真家です。
2007年にはヴェネチア ビエンナ-レに招待出品するなど、ここのところの活躍には
めざましいものがあります。
一見なにげない森、海辺、市街地、道ばたの男女などの情景を写した「シ-ン」という
シリ-ズ作品。しかし それらは歴史の重大な舞台となった場所であったり
民族の記憶の中に深く結びつく地点を忠実に写し撮ったものなのであります。
ただ その意味合いが観ているわたしたちに分かるのは、個々の作品タイトルを読んだ
ときであり、写真の中の風景そのものは、全くもって 何気ないものでしかありません。
写真をじっくりと見詰め、その後に 付けられたタイトルを見て、再び写真を観たとき
言葉と作品とのギャップを埋めるかのような、最初の印象とは明らかに違う風景が
そこには浮かび上がってまいります。
この感覚は わたしの陳腐な言葉では伝えられません ....。
ご興味のある方は 是非会場に足を運ばれたし !!
壁の染み、ベンチに付いた傷などの一つ一つにも歴史的な時間や記憶のような
ものが確実に刻み込まれているわけですよね。
このような 見えないものを見つめる、視線こそが彼女の作品の大きな特徴でも
あります。
これからは 建物や物を見つめるときにも、いままでとは全く異なった視点や
おもいで 物事を見つめてしまいそうだ。 そんな深みを感じてしまいます。
歴史の裏側を見つめる力、
こういう時代に 生きているわたしたちだからこそ
見過ごしてはいけない大切なことだと思うのです。
彼女の人気を不動のものとした、歴史的な人物の眼鏡越しに撮影された
「Between Visible and Invisible」(見えるものと見えないもの)などの代表作に
新作シリ-ズを加えた約60点の作品。
ちなみにこちら ↑ 代表作の一つ。「フロイトの眼鏡—ユングのテキストを見るII」
かなり骨太な内容ではありますが、その世界に引き込まれてしまうことでしょう 。。。。
原美術館
2008年11月30日まで。
展覧会を お楽しみの後には、併設されたカフェ.レストランにて
明るい中庭を眺めながら、人気のランチプレ-トをいただくことも出来ます。
しかしこちら、数に限りがあるようですので、お早めに .....。
こちらのカフェ、シャンパンやワインを傾けつつ静かに 穏やかな
時間を過ごされていらっしゃる方々が多いことも特徴の一つかな。
美術館でゆったりと、これからのキ-ワ-ドの一つでもありますよね。
日曜日には、品川駅より美術館までの無料送迎バスも出ているようですよ。
美術館のHPでチェックされたし 。。。。。
http://mobile.haramuseum.or.jp/jp_hara.htm